速い学習と遅い学習

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こんにちは、四谷大塚NETフォーラム塾上本町教室塾長・学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
 
今回は、学習について書きます。
 
❤︎スピード学習

 

「スピード学習」は、

算数なら、計算練習やパターン問題演習、

国語なら、漢字練習や熟語の暗記学習です。

 

各科目の基本的な処理能力を身につけるトレーニングです。

 

問題などをハイスピードでこなしていく学習で、大切な学習です。

 

❤︎スロー学習

 

これに対して

「スロー学習」は、

ゆっくりと丁寧に勉強する学習法です。

 

❤︎漢字の学習

 

たとえば、

漢字の「綱」を覚える時、

 

「綱」を繰り返しノートに書いて暗記するのが「スピード学習」です。

 

「綱」を辞書で引いて、

「偏」と「旁(つくり)」の意味、

仲間には「網」があることを理解してから暗記するのが「スロー学習」です。

 

❤︎理科の学習

 

アゲハ蝶の幼虫の脚について、

胸のあたりに6本、お腹のあたりに8本、お尻のあたりに2本の合計16本だと習ったとき、

理解してから暗記するために、

ノートにイラストを書くことも、大事な「スロー学習」です。

 

頭からお尻までのどの部分に6本、8本、2本が分かれているのか、

自分なりにイラスト化してもいいですし、

図鑑を模写するかのように緻密に書いてもいいのです。

 

❤︎楽しみながら理解すること

 

とにかく、

楽しみながら、

自分が理解できるようにポイントを記しながら書くことが記憶の定着につながります。

 

❤︎算数の学習

 

問題文をじっくり読むのも「スロー学習」です。

 

三角の問題で

「次の三角形ABCの」と読んだところで、文章から三角形の図へと視線が移り、またすぐに視線が問題文に戻ります。

そして、

「辺ABの中点Mと辺CAの中点Nに」と読んだところで、「辺ABの中点M……はここ。それで……」とブツブツ言いながら読んで、また視線が図に移ります。

視線が目まぐるしく動きますが、

問題文はじっくり読んでいます。

 

そして、

必要があれば、

問題用紙の図に補助線を書き込んだり、

余白に図を書き直します。

 

❤︎「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤

 

「ああでもない、こうでもない」

と試行錯誤しながら

正解への道筋を考えていきます。

 

これは、

ノロノロと学習しているように見えたり

要領の悪いようにも見えるかもしれません。

 

しかし、

こういう学習の仕方が本当の理解につながります。

 

❤︎あきらめず、慌てない、ねばれる

 

実は、

こうして問題に向き合いながら

「ああでもない、こうでもない」と考える習慣がついていると、

手ごわい問題や受験の緊張感の中でも、

「いつも通り」の手順で落ち着いて対処していけるようになります。

 

あきらめずに慌てずにいられるのです。

 

そして、

「難しい!」と思っても、

「あの方法で解けないだろうか?」

「前にも似た問題があった」と、

これまで学んできたことを思い出しながら、

「もう少し粘ってみよう」とトライすることができます。

 

❤︎「いつも通り」できる「スロー学習」

 

つまり、

「スロー学習」は、

「いつも通り」の安定した行動をとらせるためのトレーニングにもなります。

 

子どもが落ち着いて学習内容を積み上げ、

いざというときに力を発揮できるようになるための学習法です。

 

❤︎まとめ。速い学習と遅い学習

 

スピード学習は、

基本的な処理能力を身につけることができ、

スロー学習は、

「あっ、こういうことか」と理解し、

「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤しながら、

入試の場などいざというときに、

「いつも通り」の安定した行動をとらせることができるようになります。