興味があるから子どもは「わからない」という

f:id:manabi-studio:20220609030742j:image

 

こんにちは、


 

四谷大塚NETフォーラム塾上本町教室塾長・学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 

今回は、子どもの当たり前について書きます。

 

❤︎「なんでこんなこともわからないの?」

 

子どもは思わぬところでつまずいたりする。

 

大人からすると、

「なんでこんなこともわからないの?」

「うちの子は大丈夫だろうか」

感情的になったり、不安になったり。

 

❤︎ 「大人の当たり前」は「子どもの当たり前」とは限らない

 

実は、

大人にとって当たり前のことでも、

子どもにとっては当たり前のことではありません。

 

❤︎興味があるから子どもは「わからない」という

 

子どもの「わからない」は、

そのことに興味を示しているしるしです。

 

なのに、

興味を示そうとしているのにもかかわらず、

大人は当たり前のことを聞かれると

具体的な説明を省き、

「当たり前のことを聞かないで」

「こうなんだからこうだ」……

と簡単に済ませてしまう傾向にあります。

 

❤︎大人の対応で興味を失う

 

結果として、

子どもは聞くことをやめ、

興味を失っていきます。

 

せっかく興味を持って聞いているのに、

これは、残念な機会喪失です。

 

❤︎子どもの「わからない」理由

 

❶イメージの欠如 

 

小学校2年生になると

掛け算の勉強が始まります。

 

九九の掛け算を反復させ音読することで覚えされられます。

 

しかし、

九九は言えても文章題になった途端にできなくなる子は多いです。

 

それは、

掛け算のイメージ欠如しているからです。

 

機械的に覚えていくため、

掛け算がどういう仕組みなのかを理解していません。

 


❷「0」の概念が理解できていない

 

たとえば、「1×0=0」

 

大人にとっては

「0になる。そういうものだ」

で済むかもしれないが、

子どもにはそういうわけにはいきません。

 

「0」がもつ「ない」という概念が理解できないからです。

 

実際にあった出来事はイメージしやすく、

実際にはないことはイメージできないからです。

 

❤︎「0」は、他の数字とは違う

 

「0」が「ない」という性質のゆえに

他の数字と異なり、

掛け算において

「0」をかけると答えがすべて「0」になる

ことも理解を難しくしています。

 

「0」をかけることで、

「1」「2」など「ある」ものが

「ない」状態になることを

理解することは困難てす。


 

なぜなら、

日常生活において、

目の前にあったものが突然なくなることは

起こり得ないためです。

 

❤︎「1÷0」は計算できない

 


数字を0で割ることはできないことを

理解するのも難しいです。

 

この問題は

机の上にある鉛筆を0人に分けることはできない

ことを理解する必要があります。

 

❤︎子どもは目に見えない状態を理解させるには

 

大事なことは、イメージです。

 

数字を使った抽象的な説明ではなく、

絵やブロックなどを使い

実際に見てイメージしていくことで

理解力が増してくる。

 

❤︎空の容器を何個か用意する

 


この空の状態が「0」である。


1つの容器に満杯まで液体を入れた状態が「1」、

2つの容器が満杯の状態だと「2」

といった具合です。

 

また、

液体の量を調節すれば

分数や少数を表すこともできます。


1つの容器だけが満杯で

残りは空の状態が「1.0」、

そこから

2つ目の容器に液体を入れていくと

「1.1」、「1.2」、「1.3」...と増えていきます。、

 

これで「0」が

「ない」という状態であることを

実際に見ることができます。

 

❤︎例題で理解する

 

「1箱2つ入りのチョコレートがある。

Aくんは2箱、

Bくんは1箱取った。

Cくんは取らなかった。

3人はそれぞれチョコレートを何個ずつ食べられますか?」

 

この問題では、

Aくんは2×2=4で4個、

Bくんは2×1=2で2個、

Cくんは2×0=0で0個。

 

Cくんはチョコレートの箱を取っていないので

持っているチョコレートは0個です。

 

❤︎「0×〜」の説明

 


0×1、0×2などの「0×□=0」を説明するにも、

容器を用います。

 


空の容器をいくら用意しても液体は「ない」、

つまり「0」のままであり、

 


この「ない」がいくつあっても、

「0」のままだと説明します。

 

❤︎算数好きになるか算数嫌いになるかは大人次第

 

このように

しっかり教えようとすると

大変手間のかかる指導が必要となります。

 

特に算数を学ぶ初期の段階の

幼児期から低学年の時期がとても大事で、

この手間を惜しんではいけません。

 

それが、

後の算数・数学が好きになるか、嫌いになるかにかかっています。

 

❤︎まとめ。興味があるから子どもは「わからない」という

 


子どもの「わからない」を教えるとき

大人感覚で教えてはいけません。

たとえば、容器などを利用して、

具体的なイメージを膨らませ、

その答えを導き出すための考え方・過程を

子どもの感覚に合わせて話してあげましょう。

子どもがイメージできているかを基準にしましょう。