人生には、落とし穴がいっぱい!

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こんにちは、学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。

 

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 


今回は、人生の落とし穴について書きます。

❤︎賞を取るのは一握りの人

ノミネートされても

賞を勝ちとれる人は、

20%としたら、

残りの80%はとれません。

みんなは80%の人たちに、

残念だったね、

次頑張れば大丈夫と声をかけ、

慰めます。

 


❤︎やりたいことをやっている人は、それだけでも成功者

しかし、

その人たちは

本当に敗者なのでしょうか?

 


そうではないと思います。

彼らは全員、

役者になりたいと願い、

そして実際に夢をかなえた、

やりたいことをやれている成功者なのです。

❤︎成功と失敗の捉え方

 

合格することや賞をとることばかりを

"成功"と捉え、
それができなければ

"失敗"と決めてしまう傾向があります。

成功と失敗の捉え方を誤ってしまうと、

能カを伸ばす妨げになってしまいます。

❤︎"合格する"ことや"賞をとる"ことだけを成功だと考えると

賞をとったり、合格したりすることを

成功の基準に設定するのは、

目安としては単純でわかりやすいかもしれません。

しかし、

こうしたことを成功と定めると、

失敗を恐れ、

萎縮してしまい、

自分に才能に疑問を持ち、

前に踏み出すのを避けてしまいます。

 


たま、

失敗したら、

なかなか這い上がることができません。

❤︎落とし穴にはまってはダメよ

さらに、親から、
「絶対に穴に落ちたらダメよ」
と言われれば、

落とし穴に気を取られ
不安になり、

前に歩き出せなくなるのも当然です。

❤︎穴に落ちない、失敗しない方法

"穴に落ちない、

挫折も失敗もしない唯一の方法は、

挑戦しないこと"です。

ノミネート自体を断っていたら、

絶対に落選することはありません。

しかし、

絶対に賞もとれませんし、

成長もありません。

❤︎"穴から出るために役立つ"道具を渡すのが大人の役割

長い人生、

目的地に向かって道を歩いていれば、

必ず穴に落ちることがあります。

でも、

穴に落ちたら終わりではないのです。


這い上がって、

再び歩き出せば済むことなのです。

だから親は、
ロープをもたせたり、
上りやすいスパイクを履かせたりして、
穴から出るために役立つ道具を渡してあげるべきです。


❤︎穴に落ちても、這い上がる

穴から出る道具があれば、
穴に落ちるのが恐くなくなります。

道具は物とは限りません。


もし穴に落ちたとしも

「そこから何が学べるか」
「どうやったら成長できるか」
を一緒に考えること

成長につながること

を教えていきましょう。
 
❤︎好きを挑戦し続けることが成功

自信がなくても行動し
挑戦し続けることが成功だと認識するようになれば、

失敗を恐れずにどんどんチャレンジできます。
その結果、

能力も伸びて、

いつの間にか賞をとれているのです。

 


❤︎まとめ。落とし穴がいっぱい


子どもの人生には、

落とし穴がいっぱいあります。
落ちない方が不思議なぐらいです。
穴に落ちないようにではなく、
落ちた穴から出るために役立つ道具を与えてあげましょう。

"ユーモア"を交えると身につく

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こんにちは、学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。

 

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 


今回は、ユーモアについて書きます。

 


❤︎しつけは、ユーモアで

 


子どものしつけは大変ですね。
気付けば、毎日、口うるさく叱ってしまう。

そんなとき、"ユーモア"です。

 


"ユーモア"は効果的です。

子どもの"ユーモア"感度を磨きましょう。

❤︎成長とともに"ユーモア"の感度も発達する

子どもの発達の中でも、

"ユーモア"を育むことは大切なテーマの一つです。

子どもたちは4、5歳になると

社会性が発達し、

面白いことや楽しいことに対する感度が

高まっていきます。

❤︎”ユーモア”の方向に注意すること

しかし、
「楽しいのはいいことだけれど、

人に恥をかかせるようなことはしちゃいけない」
「わざとじゃない失敗は笑っちゃいけない」
などと伝えるのは、

なかなか難しいことです。

人が何か失敗したのを見て指を差して笑ってしまったときや、
誰かが転んだのをつい笑ってしまったとき。
「わざとじゃないのに、笑われたらどんな気持ちかな?」と、
子どもたちの気持ちに寄り添いながら学び合っていくことがとても大切です。

❤︎正論より、笑いがやる気に

子どもは笑いのあるところに注目し、
それが"やる気"にもなりますから、
ぜひ大切なことを伝えるときは、

ユーモアを上手に生かしたいですね。

常に物事を真正面から捉え、

"正論"を言ってもなかなか聞いてくれないのが子どもたちです。

特に日常生活においては、

「毎日が発見の連続で楽しくて仕方ない!」という子どもたちと同じテンションでいるのは

大人にとって大変です。

❤︎子どもの高いテンションにユーモアで

大人も、

知らなかったことを知ったりすると

テンションが上がりますが、
子どもたちは

常にそんな状態で

いろんなことを探求し続けています。

しかし、

大人は、
仕事や家事をはじめ、
やらなくてはいけないことがたくさんあります。
忙しい日々の生活の中で、

子どもの視点に立ってテンションを合わせるのはとても難しいことですね。

 


そんな中で、
瞬間的に

子どもと大人を同じテンションでつないでくれるのが“ユーモア”なのです。

日常生活では、
子どもたちにとっては

"やらなくてはいけないこと"がたくさんあります。

服を着なくてはいけない、
外から帰ったら手を洗わなければいけない、
ごはんを好き嫌いせずちゃんと食べなくてはいけない……。

こうした"やらなくてはいけないこと"を伝えるときは、
ガミガミ言うよりも、ユーモアを利かせて対応したほうが効果的です。

❤︎バイキン攻撃

「外から帰ったら手を洗いましょう。なぜなら、ばい菌が……」

と言われても、
インフルエンザを経験したことのない子どもにとって、

その大変さはなかなかイメージできません。

"手を洗う"作業に楽しさを見いだせないからなかなかできないし、

理屈は分かっていても面倒臭いのかもしれません。

ここで登場するのが

ユーモア・アプローチです。

例えば

子どもの手のひらを見て

「うーん、ばい菌が3匹いるみたいね!」

と言ってあげると、
思わず引き込まれて「えーっ!?」

と手を見たりします。
慌てて真剣に手を洗ったりします。

❤︎うがい"ゴロゴロ"

また、
「外から帰ったらうがいしなさい!」

と言ってもなかなか聞いてくれないとき。

「上を向いてうがいを“ゴロゴロ”ってするのは難しいらしいよ、ちょっと聞かせてみて」
「3秒続けるのはすごく難しいらしいよ」
と言いながら、横で「1、2、3……」

と数えてあげると、
子どもの興味・関心は、

「3秒間うがいできるかチャレンジすること」に変わります。

❤︎お腹の中が動物園

食事に飽きてしまったり、

好き嫌いがあってなかなか箸が進まない、

そんなときも同じです。

「食べないと元気にならないよ」
「食べなさい!」

と頭ごなしに言うよりも、
「秘密なんだけど……おなかの中に動物園があるんだって」

と言います。

「うさぎさんに野菜をあげようか」
「次はライオンさんにお肉をあげようよ」
と言うと、
苦手なものでも自分から食べてくれます。

❤︎幼児期のファンタジー

ファンタジーを楽しめるのも、

幼児期の子どもたちならではですね。

大人になるにつれて、

少しずつ色々なことを思考できるようになっていきますが、

この時期にしか楽しめないユーモアの世界を、

ぜひ思い切り楽しませてあげたいですね。

❤︎こびとさんが痛がる

少しぶつかったことで、

ケンカが始まり、

そのうち「たたき合い」

エスカレートのように、

「つい手が出てしまう」

癖はなかなか直りません。

子どもたちと話し合ってみると、
みんな「お友達をたたいちゃいけない」

というのは頭では分かっているんです。

でもふざけ合っている間に、

気持ちがヒートアップしてしまいます。

そこで、
「知っていますか? みんなの体の中にはこびとさんがいて、食べたものを体のあちこちに運ぶお仕事をしているんです。たたくと、ごはんを運んでいる小人さんたちが痛がるんだよ」

という話をしました。

するとそれ以降、
ケンカが始まると子どもたち自身が

「やめてくれよ! ぼくの中のこびとさんが痛がってるよ!」

と言うようになり、

そのうちにみんなたたかなくなりました。

❤︎緊張した中では、なかなか学べない

人は、

緊張した中ではなかなか学んでいくことはできません。

頭ごなしに叱るだけでは子どもにもうまく伝わりませんし、

びくびくして失敗を過度に恐れてしまうようになります。

子どもは失敗しても、

「大丈夫だよ」

と優しく自分の側にいてくれる人が大好きです。

 


「叱られて怖い」

という思いは、

幼児期には必要なものではありません。

そして、

本来はとても穏やかで、

そんなに叱られるような悪いことはしないのが

子どもたちです。

❤︎ユーモアを交えれば自然と身につく

子どもたちは、

本当に「楽しいこと」が大好きです。


ファンタジーや興味・関心に寄り添いながら

ユーモアを交えて提案することが、

いろいろなことが身につく一番の近道のように思います。

❤︎日々、余裕のない親たちへ

親は、

子どもが上手にできないことがあると

不安になりますが、

ユーモアを持って向き合ってあげていると、

いつの間にかできるようになるものです。

成長してから

「お父さんとお母さんがあんなこと、面白おかしく言ってたな」と、

笑って思い出せるようにしておいてあげるといいと思います。

真正面から向き合い過ぎて傷つけてしまった結果、

子どもが萎縮して自力で伸びられなくなってしまうこともあります。

いつも余裕がなくて大変な毎日だからこそ、

大事になるのが"ユーモアの力"です。

"余裕がない"ということを

言い訳にしていてもつまらないし、

現実は変わりません。

家族みんなでユーモアを交えて話す習慣をつければ、

笑い声が絶えず、

自然と心に余裕ができていることに気づくと思います。

 

❤︎まとめ。"ユーモア"を交えると身につく

 


躾けようとする時、

頭ごなしに正論をぶつけるより

ユーモアを交えて笑いが含まれる方が

子どもには、受け入れやすく、

「やってみよう、面白そう」と

やる気になります。

わざと緊張感を与えるより笑いがある方が

心にゆとりができて

いろいろなことが身につきます。

人に教えるつもりで読もう

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こんにちは、学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。
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今回は、読むことについて書きます。

❤︎1回読んだら忘れない

1回読んだら覚えられる子と、
何回読んでも覚えられない子は、
いったい何が違うのでしょうか?

❤︎記憶に残るかどうかは"頭の使い方"次第

私たちは五感を通じて何か情報を得たときに、
それに対して何らかの処理を行います。

このときに、
頭をよく使う"深い処理"をしたときほど
記憶に残りやすくなることが知られています。

❤︎処理水準説(3つの文字情報の処理)
❶形態的処理 目で見ている
❷音韻的処理 音読する
❸意味的処理 意味を考えて読む

そして、
❶→❷→❸の順に処理が深くなっていき、
記憶に残りやすくなります。

❤︎頭を使う深い処理ほど記憶に残りやすい

文章を目で見ているだけの形態的処理対して、
文章を音読すると、
音韻的処理になり一段深い認知的処理になります。

昔から音読のほうが黙読よりも効果が高いことが知られています。

そして、
最も効果があるのが、
意味を考えながら読むことです。

❤︎読む実験

学生たちを2つのグループに分けて、
一方のグループには
「このあとテストをします」とつたえ、
もう一方のグループには
「このあとで別の学生にこれを教えてもらいます」とつたえました。

すると、
“教えるつもり”で学習したグループのほうが、
内容を正確に思い出せる確率が高くなり、
重要なところほど特に記憶に残っていました。

❤︎人に教えるつもりで読むと記憶に残りやすい

"教えるつもりで読むこと"は、
意味を考えて読むことにつながります。

だから、
子どもに対しても、
読む時に、
“教えるつもり”で読んでもらうことが大切です。

「どんなことが書いてあったか、あとで教えてね」と子どもに言いましょう。

子どもは意気揚々と誇らしげに学んだことを教えてくれるでしょう。
小さな子ほど効果的です。

そして、
子どもが教えてくれたときは、
子どもが喜ぶよつなリアクションをしましょう。

子どもが
"お母さんに教えてあげよう"
と考えて読むことから、
情報の関連づけが始まっていきます。

❤︎たくさんの単語は覚えにくい?


単語を
50個覚えるのと10個覚えるのとでは、
少ない10個のほうが簡単です。

これは、
単語それぞれがバラバラな情報だからです。


❤︎多くの情報を精緻化する(関連づける)こと

しかし、
相互につながっている情報は、
数が多いほど覚えややすくなります。

もし、
その50個の単語が
例文の中に関連づけてうまく入っているとしたら、
覚えやすくなります。

その中の1つの英単語を思い出すときにも、
その単語が使われていた前後の文脈から、
その単語をイメージするのも容易になります。

こういったイメージで、
覚えたいものにまつわる情報を増やしたり、
もともと覚えている情報とつなげたりすることで、
記憶は思い出しやすくなります。

知識を覚えるためには理解が必要で、
理解をするためには知識が必要

❤︎精緻化するために

❶構造化する

“プラチナ・アルミニウム・青銅・サファイア石灰石・銀・銅・しんちゅう・ルビー・花こう岩”といった鉱物リストを覚えるのに、
鉱物の中には金属と石があり、

金属の中には
貴金属・普通の金属・合金があり、
石の中には宝石と普通の石がある。
というように、
階層構造を作って情報を整理した結果、
それぞれの情報が“精緻化”され、
記憶引き出しやすくなります。

○知識と理解、どちらも大切

知識を覚えるためには理解が必要で、
理解をするためには知識が必要で、
どちらもお互いを必要とし合います。

❷因果関係を考える

例えば、
「お母さんは手が疲れた。
お兄ちゃんは足が疲れ。
お父さんは目が疲れたと。
妹は頭が疲れた、
と言っている」

これらを覚えてくださいと言われたときに、

誰がどこを疲れたと言っているかの組み合わせは時間が経ったら忘れてしまいそうです。

ですが、
情報を追加してみます。

「お母さんはバレーをしている。
お兄ちゃんはサッカーで。
お父さんはいつも仕事で長時間パソコンに向き合っている。
妹は勉強して」
こういった情報を与えられると、
途端に覚えやすくなります。

なぜ「足が疲れた」
という結果が起こったのか原因がわかると、
覚えやすくなるのです。

ここでも重要になるのが“知識”です。

「パソコンでお父さんの場合、
長時間の仕事をすると目が疲れる」
「大人は仕事でパソコンを使う機会が多い」
という知識を持っていて、
はじめて因果関係が理解できるのです。

だから、
子どもの知識を増やすために、
日頃から「なんでそうなったと思う?」
と問いかけ考えさせましょう。

❤︎できる範囲で頭を使いこなすことが、精緻化を強くする

意味を考える上で効果的な “階層構造”と“因果関係”を考えることです。

このような知識を精緻化し、
論理的に整理する力は、
だいたい10歳以降に急激に伸び始めます。

中学受験に向けて勉強するタイミングにぴったり合致します。

できる範囲で、
少しずつ精緻化して、
論理的に考えるようになると
もともとある知識を整理したり、
新たな知識をそこに結びつけたりすることが自分でできるようになっていき、
学習した内容がすぐに覚えられるようになっていきます。

❤︎まとめ。人に教えるつもりで読もう

 

ただ読むだけだと、素通りしても、
人に伝えようとして読むと、責任感が生まれ、
意味を考えたり、内容を関連づけてながら
深く読むことができます。
それが、読解力につながっていきます。

我慢は目的ではなく、目的を達成するための "術(すべ)"

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こんにちは、学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。

 

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 


今日は、我慢について書いてみます

 


❤︎我慢できる子が、いい子?

 


“我慢できるいい子”に育てる。
それとも、
“自己主張”を大切に育てる。

どちらが子どものためになると思いますか。

 

 

❤︎2通りの我慢

例えば、
公園で2人の子どもが遊んでいます。
帰る時間になったので親が声をかけます。

A「もう、何度やったら気がすむの。いいかげん、帰るわよ!」
B「4時に帰るって約束したから、あともう1回やったら帰ろうね」

どちらの子どもも、

もっと遊びたい気持ちを我慢することになるわけですが、
親の言葉がけによって

"我慢するときに感じる気持ち”に違いが生じます。

❤︎「怒られるから、我慢しよう」

Aの子どもは、

お行儀よく、

聞き分けのいい子になるかもしれませんが、
実はこのAの対応、

とても危険なのです。

親が厳しくしつけている場合は、
子どもは“親に怒られるから我慢する”だけであって、

“なぜ我慢するのか”をまったく理解していないことが多いからです。

この場合、

子どもにとって我慢するメリットは

“親に叱られないこと

罰を与えられないこと”だけです。


これは、抑圧的な“悪い我慢”のさせ方です。

 

❤︎「時間が来たから、我慢しよう」

 


Bの子どもも、

もっと遊びたいのに我慢をしています。


しかし、

「時間が来たから帰るんだ」

と本人も納得しているので、

子どもが自らを自制できている“よい我慢”のさせ方です。

❤︎我慢の質が違う

我慢する理由が“親の抑圧”なのか“子どもの自制心”なのかで、我慢の質が変わります。

❤︎マシュマロテスト

子どもの自制心についての有名な実験が、

“マシュマロ・テスト”です。

 


“満足を先延ばしできる能力”を調べるため、
マシュマロを子どもたちの前に用意し、
「いま食べるなら1個、
15分我慢したら2個あげる」ことを伝えます。

結果は、

すぐ食べた子、

我慢した子、

ほぼ半々だったそうですが、
その後の彼らの人生の追跡調査で判明したのは、

“我慢した子のほうが、

成績優秀で社会的成功を収めていた”

という事実でした。

理由も説明もなくただ「我慢しなさい」と頭ごなしに言うことは、
子どもにとって苦痛以外の何物でもなく、

圧力に押さえつけられた感情は

かなりの精神的ダメージとなってしまいまいます。

❤︎我慢できる子の未来は“成績優秀で社会的にも成功”

一方、
マシュマロ・テストのように、
「マシュマロを多くもらえるから、我慢する」というのは、

我慢したらよいことがあるとわかっているから、

自制心が働きますし、

最終的には達成感を得られるので、

精神的にもプラスに作用します。

つまり、

我慢には目的が必要ということです。

 


目的を達成するための自発的な我慢が

“真の我慢”なのです。

❤︎子どもは、自分の感情をコントロールできている?

“真の我慢”をするためには、

2つの能力が必要です。

❶“想像力”

まずは“想像力”です。

我慢することで得られる未来を、

想像する必要があります。


「我慢したらおいしいケーキが食べられる」など、

未来を想像する力が行動のモチベーションになります。

これは人生で試練にぶつかり、

困難を乗り越えるときに、

希望を見いだすための大きな力となります。

❷“自分を慰める力”

もう一つは“自分を慰める力”です。


つらいとき、

気持ちをぐっとこらえて、

気を紛らわせて乗りきることです。

我慢には待つ時間があります。
「いまやりたいのに」というとき。
駄々をこねず、

歌を歌ったり、

本を読んだり、

体を動かしたり……
子どもは、

目的達成のために気持ちを切り替えることを学ぶことで、

自分の感情をコントロールする力、

つまり自制心を身につけます。

❤︎日々の積み重ねが、真の我慢に

日々、

小さな我慢を積み重ねていくうちに、

筋トレのように着実に自制心が育まれ、

“真の我慢”ができるようになるのです。

❤︎子どもの成長に合わせた我慢の育み方

❶2歳頃は、意欲や欲求が一気に育つ時期

気持ちを発散することで、

感情のコントロールをしようとする時期で、

いわゆる“イヤイヤ期”。

 


我慢を覚える手前です。

親にとってはとても大変なときですが、
子どもはめきめきと成長しているので、

この時期は我慢ではなく“意欲”を優先してあげてください。

❷3歳~4歳は、自己主張と我慢の間にいる時期

「やりたいことができない」など、

自分へのイライラからぐずることも増えます。

しかし、

抑圧的な言葉がけはよくありません。


子どもの気持ちが切り替えられるような

工夫して言葉をかけます。

すんなりとはいかなくても、

その関わり合いのなかで、

子どもは親の愛をしっかり感じとっています。

❸4歳からは“我慢適齢期”

“真の我慢”ができるように、

「なぜいま我慢をするのか」を説明してあげましょう。

そこで意識したいのは、

子どもの気持ちです。


無理に我慢をさせすぎてしまうと、

親の言うことを守るだけが我慢の目的になってしまい、

子どもの自主性が育ちませんし、

自己肯定感も低くなります。

特に、

我慢できなかったからと罰を与えることは、

“問題は力で解決できる”という

悪い例を示すだけでよい効果はありません。

❤︎“子どもを頭ごなしに叱らない“2つの対処法

❶子どもへの注目をいったんやめる

カッカする気持ちを抑えて、

「話がしたいんだけど、

お話しする前にちょっとお皿を洗ってくるね」などと、

一度“タイム”を入れることで、

冷静に問題と向き合うことができます。

❷親子でイライラしたときの気分転換を決めておく

気持ちが高ぶっているときは、

親子共に感情的になっていることが多いです。

そこで、

イライラしたときの気分転換方法を、

親子で一緒の“タイム”を考えておきます。

 


”ジャンプをする”、”深呼吸する”……、

なんでもかまいません。


何か起きたときに、

この行動を一緒にすることで、

お互いに落ち着きを取り戻せるでしょう。

❤︎自己コントロール力を身につける

この2つの対処法は、

“真の我慢”のための"自分を慰める力”、

つまり“自己コントロール力”につながります。

我慢を育むためには、

親子ともにいったん”タイム”を入れましょう。

 

❤︎まとめ。我慢は目的ではなく、目的を達成するための “術(すべ)”


「我慢できてえらいね子ね!」と、

“我慢”自体をほめるのは危険です。


我慢ができない子どもに足りないのは、

“未来を想像する力”と"自分を慰める力”です。

この2つの力は、

“真の我慢”を育て、

人生に大きな可能性をもたらします。

嘘を慢性化させない

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こんにちは、学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。

 

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 


今回は、嘘について書きます。

 


❤︎子どもの嘘と年齢


嘘の巧みさは、

年齢とともに、

逆U字カーブを描いていく傾向があります。

 


子どもの嘘は、

親から見ればすぐに嘘と分かったのに、

年齢を追うごとに巧みになり、

ある年齢でピークをむかえ、

さらに年を重ねるとその巧みさを失っていきます。

 

 

❤︎嘘の巧みさのピーク


そのピーク年齢は、

18~29歳で、

この頃の嘘には迷いがなく、

ばれにくです。

 


逆に、

小学校低学年くらいの子どもと

60歳過ぎの高齢者は、

ほぼ同レベルで嘘が不得手です。


❤︎ウソの頻度のピーク


24時間に嘘の数は、

2回頑張って平均でしたが、

10代の子どもだけ多く、

平均2.8回です。

 


ここでも、

逆U字カーブが見られましたが、

巧みさのピークよりもやや早い時期に、

頻度がもっとも高くなります。

 

 

❤︎10代の嘘


10代に嘘の頻度が上がることで、

その巧みさが徐々に増していき、

18歳からピークになります。

 


❤︎親になると嘘が減る

 


「子どもに嘘をついてほしくないから私も嘘をつかない」

と親になって正直であることの良さを

改めて意識すること人は多いと思います。

 


「子どものお手本になるように、

親自ら正直でいよう」と心がけます。

逆U字カーブの下り坂は

親になる年齢の頃からです。

 


❤︎世の中の嘘の半分は、たった9%の人によるもの

 


世の中で、

全体の50%の嘘は、

9%の人がついたものだったというデータがあります。

つまり、

嘘の頻度にはかなりの個人差があり、

約1割の人が慢性的に嘘をついている

ということが言えます。

 

 

❤︎子どもの嘘を慢性化させないために

 


子どもの嘘が慢性化成させないことが、

最も大切なことです。

 


一般的に、

嘘は逆U字カーブをたどりますが、

慢性化したら、

これには当てはまらず、

「嘘で逃げる」という習慣がつき、

嘘をつき続けるからです。


❶親自ら、嘘を誘発しない


子供の嘘を親が誘発してしまっているケースがよくあります。

 


例えば、

壁に落書き、その同じ色が子どもの手についている。

だれがやったかなんて一目瞭然です。

 


それにも関わらず、

「だれがやったの!」

と問い詰めてしまう。

お母さんのあまりの迫力に、

「わたしやった」なんてとても言えない状況で、

子どもは「わたし知らない」

と逃げるのが精いっぱいです。

 


お母さんは、

「なんで嘘をつくの!」

とさらに攻めます。

このように

親の威圧感は、

子供の反省を生み出しません。

 


代わりに、

嘘を生んでしまいます。


❷親自ら、嘘をつかない

 


「子どものお手本になるように、

親自ら正直でいよう」と心がけます。

しかし、

そこに「気づかぬ嘘」が存在します。

 


つまり、

親は嘘と思っていないのに、

子どもには嘘と捉えられてしまっていることがあります。

 


例えば、
宿題をやらないのなら、マンガを全部捨てますよ
ぐずぐずしていたら、置いていくよ

その時は、

怒りのあまりに言ったものの、

せっかく買ったマンガを捨てるわけにはいてません。

子どもを置いてきぼりにするなんてできません。

 


子どもからすれば、
お母さんの言っていることとやっていることが違うと思うようになります。

この言っただけで、行動に移さない「有言不実行」が度重なると、

子どもは親の言葉を信用しなくなっていきます。

 


だから、
「言ったらやる」

「できないことは言わない」

というシンプルな「有言実行」が、

子どもの正直さを育みます。

 


❤︎まとめ。嘘を慢性化させない

 


嘘の逆U字傾向は、

18~29歳をピークで減っていきます。

しかし、嘘が慢性化すると、

大人になっても平気で嘘をつくようになります。

だから、

子どもが嘘に逃げ込むような親の権威を捨て、

親自身がシンプルな「有言実行」を続けましょう。

貰って喜ぶようになると人は下落する、与えて悦ぶようになると人は向上する

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こんにちは、奧川えつひろです。

 

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 


今回は、「貰って喜ぶようになると人は下落する。与えて悦ぶようになると人は向上する」について書きます。

 


❤︎ニューノーマル・新しい常識

 


ひとりひとりの力が試されるニューノーマル

 


そこで楽しく生きるために必要なことは、

「ひとりりとり」が与え、

他とコラボレートすることです。

 


❤︎being-どうあるべきか

 


ありたい自分になるためには、

自分のあるべき姿を言葉にして、

その言葉に基づいて行動し、

それと同時に、

他に対してどんな貢献ができるかを

具体的に展開することが必要です。

 


なぜなら、

自分のあるべき姿を実現し続けるためには、

他からの力も必要になることが多いからです。

 


家族の力

地域の人たちの力

同志の力

自然の力……

 


❤︎他との関わり〜ギブとテイク

 


❶与える人(ギバー)

 


与えることを悦ぶ人です。

 


❷受け取る人(テイカー)

 


まず自分の利益を優先させる人です。

自分が常に、最も多く得るように振る舞います。

 


❸帳尻を合わせる人(マッチャー)

 


自分が与える量と受け取る量のバランスや損得を考える人です。

人によって関わり方を変え、

相手がギバーならギバーとして、

相手がテイカーならテイカーとして振る舞います。

 


❤︎関わり方の効果

 


イカーは、

短期的にギバーを搾取します。

しかし、

だんだんと軽蔑されるようになります。

 


マッチャーは、

損得で動きます。

相手によって態度を変えることは、

合理的で要領がいいですが、

一貫性が欠ける行動に不信感を与えます。

 


ギバーは、

与える行動によって、

豊かな人的・物的なつながりを少しずつ、緩やかに形成、

強い信頼関係が醸成されます。

それは、


だんだんと強く太くなっていきます。

 


❤︎人を信頼するのと人を利用するのとは違う

 


イカーやマッチャーは、

他人より自分なので、

人を利用しようとします。

 


だから、

本当の信頼関係は築けません。

 


ギバーは、

他人を利用することは考えの中になく行動しますから、

自ずと信頼関係が生まれてきます。

 


❤︎まとめ。どうありたいかを問い続け、与え続ける悦び

 


本当のやる気は、

外から与えられるものではなく、

自分の中から湧き出るものです。

 


与えられることを考え、

貰って喜ぶようになると人は下落します。

一方、

与えることを考え、

与えて悦ぶようになると人は向上します。

そして、

自分のあるべき姿を生き生きと表現し、実現して生きることができます。

「遊びの経験」が、将来の学習に

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こんにちは、奧川えつひろです。

 

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 


今回は、遊びと学習について書きます。

 


❤︎遊びと学習

 


「遊び」の「学習」を別に考えることは、

子どもにとっては矛盾しています。

 


「遊び」と「学習」をつなげる

つまり、

遊びの経験をいかに将来の教科学習につなげていくかの視点が大切です。

 


❤︎子どもにとって遊びは学習

 


子どもの成長を見てみると、

まさしく遊びそのものが学習であることがわかります。

 


「遊びか学習か」

という発想ではなく、

遊びそのものが学習であることを

正当に評価し、

年齢が上がるにつれて

遊びを通して学ぶ

遊びを入り口にして学びに発展させていく

といったイメージで、

学びの設計をしていくことが必要です。

 


❤︎ 大学入試が問題解決型テストに

 


大学入試が、

知識重視型のテストから

問題解決型のテストに変わってきています。

 


つまり、

知識だけを純粋に問う問題から、

日常生活の中にある問題点を取り上げ、

それをどのように解決していくか

を問う問題です。

 


生活や遊びの場面から、

 

 

論理的思考力を問う問題です。

 


❤︎ 「生活学習」と「系統学習」

 


体系的に学ぶ主要教科の壁を取り払って、

生活に関連のある

具体的な問題を解決するために、

論理・数学的な発想、

生物学的な知識、

読解力…

さまざまな能力を総動員して考えることが大切です。

 


❤︎算数の計算と文章題の関係と同じ

 


これは、

算数での

計算問題と文章題の関係にも当てはまります。

 


計算は、

文章題を解くための道具です。

 


文章題を解くということは、

数式の世界だけで問題を解くのではなく、

実際の生活の場で起こる問題を解決するために、

状況を把握し、

どんな数式を立てれば問題が解決するかを考えることです。

 


文章を読み、

さまざまな情報を読みこなす力です。

 


生活のなかのありふれた場面を使って

将来の思考力の土台をつくることが、

遊びの経験を学習につなげることの一つの視点になります。

 


たま、

そうであるから、

学びが興味深いものになります。

 


❤︎考えるチャンス

 


話を理解し、

その場面をイメージし、

質問の意図を踏まえて答えを導き出す…

このプロセスにこそ、

「考える力」を鍛えるチャンスになります。

 


❤︎まとめ。「遊びの経験」が、将来の学習に

 


子どもにとって、

遊びの経験は、生活の中にあり、

学びそのものです。

遊びと学びを切り離して考えるのではなく、

遊びは学びにつながるという視点を持つことが大切です。

その視点が、将来の学習を興味深くものにします。